筋トレ頭痛

筋トレで頭痛が起こる原因と対策|危険なサインの見分け方も解説

 

筋トレ頭痛

 

筋トレで頭痛が起こるのはなぜ?【結論と要点まとめ】

筋トレ中や運動後に頭痛が起こる主な原因は「血管の変化」「脱水」「酸欠」「筋肉への過剰な負荷」などです。 ほとんどは一時的で心配のいらない頭痛ですが、突然の激しい頭痛やしびれを伴う場合は重大な疾患の可能性も。 本記事では、筋トレ頭痛の原因・予防・対策・危険サインをわかりやすく解説します。

 

筋トレ頭痛の主な原因とメカニズム

一次性運動時頭痛(労作性頭痛)とは

激しい運動や筋トレ中に起こる、ズキズキとした脈打つような頭痛です。脳の重大な病気がない場合に診断されます。

脱水症状・酸欠状態

運動で汗をかきすぎたり、水分補給が不足すると脱水状態となり、頭痛を引き起こします。 また、呼吸が浅くなったり、マスク着用・激しい運動で酸素不足になると、脳の血管が拡張して頭痛が出やすくなります。

首や肩の筋肉への過剰な負荷

重いウェイトやフォームの乱れで首・肩の筋肉に負担がかかると、頭痛の原因になる事があります。

もともとある片頭痛の悪化

運動による体温上昇や血流増加で、片頭痛が悪化する場合もあります。

重大な疾患との違い

  • 可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS) 突然の激しい頭痛(雷鳴頭痛)が特徴。運動やいきみで発症しやすく、まれに脳出血を伴う事も。
  • 椎骨動脈解離・くも膜下出血 首の痛み・しびれ・麻痺・突然の激痛などは要注意です。

 

危険な頭痛の見分け方とすぐ受診すべきサイン

以下の症状がある場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

  • ・今まで経験したことのない突然の激しい頭痛
  • ・頭痛がどんどん強くなる、長引く
  • ・吐き気・嘔吐、手足のしびれや麻痺
  • ・ろれつが回らない、言葉が出にくい
  • ・意識障害、けいれん、めまい、視野の異常
  • ・50歳を過ぎて初めて経験する頭痛

自己判断せず、早めの受診が大切です。

 

筋トレ頭痛を予防する5つのポイント

  1. 運動前のストレッチ・ウォームアップをしっかり行う
  2. こまめな水分補給を心がける
  3. 無理な負荷や急激な動作、息止めを避ける
  4. 正しいフォームを意識する
  5. 暑い環境やマスク着用時は特に注意する

 

筋トレ中に頭痛が起きたときの対処法

  • ・すぐに運動を中止し、安静にする
  • ・涼しい場所で休み、水分を補給する
  • ・痛みが強い場合は患部を冷やす
  • ・症状が改善しない、または危険な症状があれば速やかに医療機関を受診する

 

よくある質問(Q&A)

Q1. 筋トレ頭痛はなぜ起こる?
A1. 血圧の急上昇、血管の収縮・拡張、脱水、酸素不足、首や肩の筋肉への負荷などが主な原因です。

Q2. どんな時に筋トレ頭痛が起こりやすい?
A2. 強い負荷のトレーニング、息を止める動作、水分不足、準備運動不足、暑い環境やマスク着用時など。

Q3. 頻繁に起こる場合は?
A3. 頻繁に頭痛が起こる場合や痛みが強い場合は、自己判断せず医療機関で相談しましょう。

 

まとめ:筋トレ頭痛と上手に付き合うために

筋トレ頭痛の多くは心配ありませんが、危険な症状がある場合や不安な場合は早めに医療機関を受診しましょう。 無理せず、予防と対策を意識して安全にトレーニングを続けましょう。

 

文献

 

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この記事は横浜脳神経内科医師が書いています。

理事長 丹羽 直樹
理事長 丹羽 直樹

資格

略歴

  • 1988年3月 千葉大学医学部卒業
  • 1989年10月 松戸市立病院 救急部
  • 1994年10月 七沢リハビリテーション病院
  • 2002年4月 沼津市立病院 神経内科
  • 2002年11月 長池脳神経内科開設
  • 2012年11月 横浜脳神経内科開設
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