慢性片頭痛は、片頭痛が頻繁に発生する状態を指します。
診断基準
慢性片頭痛の診断基準は、国際頭痛分類第三版に基づき、以下の条件となっています。
- ・月に15日以上の頭痛があり、3ヶ月以上続く
- ・その内8日以上が片頭痛の特徴を持つ
このような状態は、元々片頭痛がある人に多く見られます。また、閃輝暗点など前兆のない片頭痛が多いとされています。
症状
症状には、以下のようなものがあります。
- ・拍動性の頭痛
- ・光や音に対する過敏性
- ・吐き気や嘔吐
そして、これらの症状は日常生活に大きな影響を及ぼします。
薬物乱用頭痛
鎮痛剤を飲み過ぎて慢性頭痛に至る薬物乱用頭痛という状態があります。また、この定義は国際頭痛分類第三版によると、慢性片頭痛と同様です。この場合、薬物乱用頭痛の原因薬剤を中止すれば良いとされています。しかし、なぜ鎮痛剤を多く服用せざるを得なくなったかを検討する事が必要です。
治療と対策
慢性片頭痛を治療するためには、以下のような事が推奨されます。
- ・生活習慣の見直し
- ・ストレスの軽減
- ・充分な睡眠
- ・特定の食物や飲料の制限
また、日常生活においても頭痛を引き起こすトリガーを特定し、それを避ける事が重要です。例えば、特定の食品(赤ワイン、チーズ、チョコレートなど)や環境要因(強い光や音など)が頭痛を誘発する事があります。
参考
(文責:理事長 丹羽 直樹)