新横浜駅から11分、東京駅から26分
/ 神奈川・横浜 横浜駅より徒歩5分

045-620-8920

【受付時間】月~土 10:00~12:00, 14:00~17:00

当院は『完全予約制』です。

頭痛コラム

  • 群発頭痛

    群発頭痛とは?症状・原因・治療法を専門医が解説

    群発頭痛は「人生最悪の痛み」とも言われるほど激烈な頭痛で、夜中にあまりの痛さで目が覚めてしまう程です。この記事では、症状・原因・治療法から日常生活での注意点、よくある疑問まで、専門医監修で詳しく解説します。

     

    群発頭痛

     

    群発頭痛の基本情報・片頭痛との違い

    群発頭痛は、片側の眼の奥に強くえぐられるような激痛を生じます。男性に多く、20-40代で発症しやすいのが特徴です。痛みが強すぎて、じっとしていられず部屋の中を歩き回ったり、頭を抱えてうずくまったりする患者さんも多いです。片頭痛との違いも説明します。

    片頭痛と群発頭痛の比較表
    比較項目 片頭痛(Migraine) 群発頭痛(Cluster Headache)
    発症年齢・性別 思春期〜40代に多く、女性に多い(約3〜4倍) 20〜40代に多く、男性に多い(約5〜7倍)
    痛みの部位 片側(ときに両側)のこめかみ・眼の奥など 片側の眼の奥や目の周囲、こめかみ
    痛みの性質 ズキズキ・拍動性 えぐられるような激痛、焼けるような痛み
    痛みの強さ 中等度〜強い(生活に支障) 非常に強い(耐え難い痛み)
    発作の持続時間 4〜72時間 15分〜3時間程度
    発作の頻度 月に数回〜数十回 1日に1〜8回、数週間〜数か月続く、群発期に集中
    随伴症状 吐き気、嘔吐、光過敏、音過敏、閃輝暗点(前兆)など 涙、鼻水、鼻づまり、眼瞼下垂、発汗など(自律神経症状)
    発作の誘因 ストレス・睡眠不足・月経・天候変化・特定の食品など アルコール、喫煙、昼寝、季節の変わり目(春・秋)
    行動時の特徴 安静を好む(暗い部屋で休む) じっとしていられず、歩き回ることが多い
    治療法(急性期) トリプタン製剤、NSAIDs(鎮痛薬) トリプタン皮下注射・点鼻、酸素吸入
    予防療法 β遮断薬、抗てんかん薬、カルシウム拮抗薬など ベラパミル(Ca拮抗薬)、ステロイドなど
    原因・機序 三叉神経血管系の過剰興奮と血管拡張 視床下部の異常と自律神経の関与、血管拡張

     

    主な症状・発作パターン

    • 片側の眼の奥の激痛
    • 涙や鼻水、眼瞼下垂などの随伴症状
    • 夜間から明け方に多発
    • 群発期(1~2ヶ月)に集中して発作
    • 発作は1回15分~3時間

    セルフチェックリスト 以下に当てはまる場合は群発頭痛の可能性があります。

    • これまで経験したことのない激しい頭痛
    • 片側の眼の奥に強い痛みが繰り返し起こる
    • 涙や鼻水を伴う
    • 市販薬で改善しない

     

    群発頭痛の原因とメカニズム

    まだ完全には解明されていませんが、以下の説が提唱されています。

    • 視床下部(体内時計)の異常
    • 三叉神経や内頚動脈の炎症・拡張
    • 神経伝達物資の変化による自律神経系の異常

     

    群発頭痛

     

     

    診断基準と危険信号

    群発頭痛は問診と症状から診断されます。下記の「危険信号」があれば、すぐに医療機関を受診しましょう。

    • 今までで最悪の頭痛
    • 発熱や意識障害、麻痺を伴う
    • 突然の激しい頭痛

     

    治療法・対処法

    • 急性期治療:スマトリプタン皮下注射、酸素吸入
    • 予防療法:ベラパミル、ステロイド等(医師と相談)
    • 効果が期待できない薬:市販鎮痛薬、経口薬

    発作の予兆を感じたら、早めの服薬・対処が重要です。

     

    群発頭痛と日常生活の工夫・注意点

    群発頭痛は脳血管の拡張で起きる事から、脳血流が増えるような事は避ける事が大事です。

    • 群発期中はアルコール厳禁
    • 激しい運動や熱いお風呂も控える
    • 気圧変化(飛行機・ダイビング等)にも注意

    また、自律神経系の不調が関係する事から、交感・副交感神経系に影響を与える事は避けた方が良いでしょう。規則正しい生活、睡眠環境を整えて充分な睡眠の確保、リラクゼーションなどが大事です。

     

    よくある質問(Q&A)

    Q1. 群発頭痛はどのくらい痛い?

    A1. 「人生最悪の痛み」と言われ、10段階で8-10レベルの激痛です。

    Q2. 群発頭痛は治る?

    A2. 完治は難しいですが、治療で発作を大幅に軽減できます。

    Q3. 遺伝する?

    A3. 明確な遺伝性は証明されていませんが、家族歴がある場合はリスクがやや高いです。

    Q4. 群発期はどれくらい続く?

    A4. 1~2ヶ月の群発期が多く、発作は1回15分~3時間。群発期後は寛解期に入ります。

    Q5. 普段の生活で気をつける事は?

    A5. 規則正しい生活、アルコール・激しい運動を控える、ストレス管理が重要です。

     

    まとめ・早期受診のすすめ

    群発頭痛は適切な診断と治療で症状の軽減が可能です。激しい頭痛が繰り返し起こる場合は、早めに頭痛専門医に相談しましょう。

     

    参考文献

     

    この記事は横浜脳神経内科医師が書いています。

    理事長 丹羽 直樹
    理事長 丹羽 直樹
    【資格】
    日本神経学会神経内科専門医・指導医
    日本頭痛学会専門医・指導医
    日本脳卒中学会専門医
    日本内科学会認定内科医
    身体障害者福祉法指定医
    (肢体不自由、平衡機能障害、音声機能・言語機能障害、そしゃく機能障害、膀胱直腸機能障害)

    【略歴】
    1988年3月 千葉大学医学部卒業
    1989年10月 松戸市立病院 救急部
    1994年10月 七沢リハビリテーション病院
    2002年4月 沼津市立病院 神経内科
    2002年11月 長池脳神経内科開設
    2012年11月 横浜脳神経内科開設