頭痛に効くツボ

頭痛に効くツボ|タイプ別セルフケアと正しい押し方・注意点

つらい頭痛に悩んでいませんか?薬に頼らず手軽にできるセルフケアとして「ツボ押し」が注目されています。この記事では、頭痛のタイプ別に効くツボや正しい押し方、注意点まで分かりやすく解説します。

 

頭痛に効くツボ

 

目次

  1. ・頭痛の主なタイプと特徴
  2. ・頭痛に効く代表的なツボと場所・効能
  3. ・ツボの正しい押し方と基本ポイント
  4. ・頭痛タイプ別:おすすめツボとセルフケア方法
  5. ・ツボ療法のメカニズムとエビデンス
  6. ・ツボ押し以外のセルフケアと注意点
  7. ・よくある質問(Q&A)
  8. ・まとめ

 

頭痛の主なタイプと特徴

頭痛にはいくつかのタイプがあり、それぞれ特徴や対処法が異なります。まずは自分の頭痛タイプを知る事が大切です。

  • 片頭痛:ズキズキと脈打つ痛み。光や音に敏感になる事が多い。
  • 緊張型頭痛:頭全体が締め付けられるような鈍い痛み。肩こりや首のこりを伴う事が多い。
  • 群発頭痛:目の奥をえぐられるような激しい痛み。発作的に起こる。
  • 危険な頭痛(二次性頭痛):突然の激しい痛み、手足のしびれ、発熱などを伴う場合はすぐ医療機関へ。

 

頭痛に効く代表的なツボと場所・効能

薬に頼らず、セルフケアで頭痛を和らげたい方にお勧めのツボを、部位ごとに紹介します。ツボの場所や効能をイラストや図で確認しながら、正しい位置を意識しましょう。

 

頭痛に効くツボ

 

  • 印堂(いんどう):額の中央。目の疲れやストレス性の頭痛に。
  • 頷厭(がんえん):こめかみの上、髪の生え際。目の疲れを伴う頭痛に。
  • 太陽(たいよう):こめかみのくぼみ。片頭痛やめまいを伴う頭痛に。
  • 百会(ひゃくえ):頭頂部の真ん中。リラックス効果、ストレス頭痛に。
  • 天柱(てんちゅう):首の後ろ、髪の生え際から指2本分下。肩こりや首の痛みを伴う頭痛に。
  • 風池(ふうち):天柱の外側のくぼみ。肩こりを伴う頭痛に。
  • 肩井(けんせい):首の付け根と肩先の中間。肩こり・首こり由来の頭痛に。
  • 合谷(ごうこく):手の甲、親指と人差し指の骨が交わる部分。万能のツボで頭痛や肩こりに。

 

ツボの正しい押し方と基本ポイント

  • 指の腹で「気持ちいい」と感じる強さで3~5秒かけて押し、ゆっくり離す
  • 1か所につき3~5回を目安に
  • 押しすぎず、痛みを感じたら中止
  • 入浴後やリラックスしたタイミングがおすすめ

 

頭痛タイプ別:おすすめツボとセルフケア方法

自分の頭痛タイプに合わせて、最適なツボとセルフケア方法を選びましょう。

片頭痛にお勧め

片頭痛では、三叉神経系の過敏状態が起きており、この神経支配領域に刺激を与え、痛みを抑制するのに効果的。

  • 太陽、百会、印堂
  • ツボ押し+こめかみを冷やして安静に

 

緊張型頭痛にお勧め

頸や肩背部の筋肉のこりを緩め、血行改善を促します。

  • 天柱、風池、肩井
  • ツボ押し+首や肩を温める、ストレッチ

 

目の疲れ・肩こり・ストレス由来の頭痛

  • 印堂、百会、肩井

 

ツボ療法のメカニズムとエビデンス

ツボ押しや鍼灸治療は、痛みの伝達を抑制し、脳内物質(内因性オピオイドなど)を活性化することで鎮痛効果を発揮します。海外の研究でも、片頭痛に対する鍼灸治療の有効性が報告されています。そこで、薬が使えない方や副作用が心配な方にもお勧めです。

 

ツボ押し以外のセルフケアと注意点

  • 睡眠・食事・ストレス管理も大切
  • 片頭痛は冷やす、緊張型頭痛は温めるのが基本
  • 頭痛が長引く、急激に悪化する、他の症状(しびれ・発熱など)がある場合は必ず医療機関を受診

 

よくある質問(Q&A)

Q1. 頭痛に効くツボは本当に効果がありますか?

A1. ツボ押しは頭痛の緩和やリラックス効果が期待できるセルフケア方法です。特に緊張型頭痛や片頭痛の初期には、症状が和らぐ方も多いです。ただし、すべての頭痛に万能ではなく、効果には個人差があります。症状が重い場合や長引く場合は医療機関の受診も検討しましょう。

Q2. どのツボを押せば、どのタイプの頭痛に効きますか?

A2. 片頭痛には「太陽」「百会」「印堂」、緊張型頭痛には「天柱」「風池」「肩井」、目の疲れやストレス由来の頭痛には「印堂」「百会」などが効果的です。

Q3. ツボ押しはどれくらいの頻度で行えばいいですか?

A3. 1回につき3~5回、1日に数回までを目安にしましょう。「気持ちいい」と感じる範囲で行ってください。

Q4. ツボ押しだけで頭痛が治らない場合はどうすればいいですか?

A4. ツボ押しで改善しない、または長引く・悪化する場合は、無理をせず早めに医療機関を受診してください。突然の激しい痛みや、しびれ・発熱など他の症状を伴う場合もすぐに受診しましょう。

Q5. ツボ押し以外に頭痛のセルフケアで気をつける事は?

A5. 充分な睡眠、バランスの良い食事、ストレス管理が大切です。頭痛のタイプに合わせ、冷やす・温めるなどの対策も効果的です。

 

まとめ

ツボ押しは手軽にできるセルフケアですが、無理せず「気持ちいい」と感じる範囲で行いましょう。つらい頭痛が続く場合や、セルフケアで改善しない場合は早めに専門医へ相談してください。

 

引用文献

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この記事は横浜脳神経内科医師が書いています。

理事長 丹羽 直樹
理事長 丹羽 直樹

資格

    • 身体障害者福祉法指定医 (肢体不自由、平衡機能障害、音声機能・言語機能障害、そしゃく機能障害、膀胱直腸機能障害)

略歴

    • 1988年3月 千葉大学医学部卒業
    • 1989年10月 松戸市立病院 救急部
    • 1994年10月 七沢リハビリテーション病院
    • 2002年4月 沼津市立病院 神経内科
    • 2002年11月 長池脳神経内科開設
    • 2012年11月 横浜脳神経内科開設
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