朝寝起きの頭痛の原因

朝寝起きの頭痛の原因について説明します。

朝寝起きの頭痛の原因

片頭痛

朝寝起きの頭痛の原因として、まず考えられるのは片頭痛です。理由として、片頭痛の原因としくみを見ていただければお分かりかと思います。片頭痛では、多くの場合脳の血管が拡張して起こります。

脳血管は血液中の酸素と二酸化炭素の割合で変化します。酸素が極度に減った場合や二酸化炭素が増えた場合、脳血管は拡張します。また、逆の場合には脳血管は収縮します。夜眠っている間は、呼吸が浅くなり血液中の酸素が減り二酸化炭素が増える状態になりやすいとされています。したがって、朝起きた時点で脳血管が拡がって片頭痛を起こしている事になります。

 

睡眠時無呼吸性頭痛

片頭痛と同様のしくみにより、睡眠時無呼吸症候群も朝寝起きの頭痛の原因となります。さらに、この疾患の場合日中の眠気や集中力低下などをきたします。

 

脳腫瘍

脳腫瘍の場合にも、夜寝ている間の脳血管拡張により脳圧が上昇して頭痛が起こります。吐き気を伴う場合もあり、片頭痛と紛らわしいのですが、次第に悪化する特徴があります。

 

患者さんへのアドバイス

朝寝起きの頭痛の原因には、こうしたいくつかの疾患が考えられます。片頭痛だと思っていたら、実は脳腫瘍だったという場合もあります。不安な場合は、MRI検査で確認されるようお勧めします。

 

文献

 

(文責:理事長 丹羽 直樹

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