目の奥が痛い原因と頭痛について説明します。

目の奥が痛い原因1 – 緑内障発作
急性緑内障発作は、眼圧が急激に上昇することで発生し、非常に強い眼の奥の痛みを伴います。また、視力の低下や頭痛、吐き気などの症状も見られることがあります。
失明に繋がりかねない緊急の状態なので、眼科を受診してください。
目の奥が痛い原因2 – 緑内障発作神経炎
視神経が炎症を起こすことで、目の奥に痛みを感じる事があります。また、視力の低下や視野の欠損を伴うことが多いです。
自己免疫が関係する神経疾患であり、MRI検査が診断につながります。迅速な治療が必要であり、直ちに脳神経内科を受診してください。
目の奥が痛い原因3 – 片頭痛
発作的に頭痛を繰り返す疾患で、目の奥が痛い場合があります。片側がズキンズキンと脈打つ場合もあれば、両側の場合やズーンとした痛みの場合もあります。
しばしば吐き気やめまいを伴い、目の前にチカチカと光が見える前兆(閃輝暗点)が起こる場合があります。また、光が眩しいと感じる事があります。目の奥が痛い場合、片頭痛が多くを占めています。
さらに詳しい説明については、片頭痛の症状や眼痛のメカニズムをご参照ください。
目の奥が痛い原因4 – 群発頭痛
片側の目の奥がえぐられるように痛くなり、夜間や睡眠中に起きる傾向があります。さらに、痛みと同じ側の目の充血や涙、鼻水、汗などを伴います。こうした状態が1ヶ月から2ヶ月の間繰り返して起こります。
詳しい説明は群発頭痛のページをご参照ください。
目の奥が痛い原因5 – Tolosa-Hunt症候群
片側の目の奥の痛みに加え、物が二重に見えたりまぶたが下がったりした場合、Tolosa-Hunt症候群が疑われます。詳しい説明は物が二重に見える病気をご参照ください。
アドバイス
目の奥が痛い原因として、片頭痛や群発頭痛の場合があります。そこで、痛みの範囲や痛み方、痛み以外の症状や悪化する原因を確認してみてください。
上のような対策で改善しない場合、あるいは眼科では異常がなかった場合、頭痛専門医を受診するようお勧めします。横浜脳神経内科では、日本頭痛学会専門医かつ日本神経学会専門医が診療を行っています。
参考
(文責:横浜脳神経内科 理事長 丹羽 直樹)