低血圧による頭痛の原因・症状・対処法を徹底解説
はじめに
低血圧で頭痛に悩んでいませんか?本記事では、低血圧が原因で起こる頭痛の特徴や原因、セルフケア方法、受診の目安までわかりやすく解説します。日々の体調管理や不安解消に役立ててください。
低血圧とは?
低血圧とは、一般的に収縮期血圧(上の血圧)が100mmHg以下の状態を指します。ただし、個人差が大きく、明確な診断基準はありません。
低血圧には以下のようなタイプがあります。
・本態性低血圧(体質的なもの)
・起立性低血圧(立ち上がったときに血圧が下がる)
・二次性低血圧(他の病気や薬の影響によるもの)
低血圧による頭痛の特徴
低血圧による頭痛は、以下のような特徴が見られます。
・後頭部や前頭部に痛みを感じやすい
・立ち上がったときや長時間立っていると悪化
・横になると軽減しやすい
・めまい・立ちくらみ・倦怠感・動悸などを伴うことも
低血圧で頭痛が起こる原因・メカニズム
低血圧による頭痛の主な原因は次の通りです。
・脳への血流が減少し、酸素や栄養が不足する
・水分不足や脱水により脳脊髄液が減少し、脳圧が低下する
・体質や生活習慣による慢性的な血圧低下
・自律神経のバランスの乱れ
低血圧による頭痛のセルフチェックリスト
以下の項目に複数当てはまる場合、低血圧が関係している可能性があります。
・朝の起床がつらい
・めまいや立ちくらみがある
・頭痛(後頭部・前頭部)が頻繁に起こる
・倦怠感・疲労感が強い
・肩こりや動悸を感じる
・横になると症状が軽減する
低血圧による頭痛の対処法・セルフケア
低血圧による頭痛の予防・緩和には、次のようなセルフケアが有効です。
・水分と塩分をこまめに摂る(1日1.5〜2Lを目安に)
・規則正しい生活リズムを心がける
・軽い運動やストレッチを取り入れる
・朝食を抜かず、バランスの良い食事を意識する
・カフェイン(コーヒーやお茶)を適度に摂る
・弾性ストッキングなどで下半身を圧迫する
注意点
急に立ち上がるときはゆっくり動作し、無理をしないようにしましょう。
受診の目安と医療機関での治療
次のような場合は早めに医療機関を受診しましょう。
・頭痛やめまいが頻繁に起こる
・日常生活に支障がある
・失神や意識を失うことがある
・吐き気、動悸、息切れなど他の症状が強い
医療機関での診断・治療の流れ
・問診・血圧測定
・必要に応じて検査(血液検査、MRIなど)
・薬物療法(昇圧剤など)や生活習慣の見直し
よくある質問(Q&A)
Q1. 低血圧の頭痛はどんな特徴がありますか?
A1. 立ち上がったときや長時間立っていると頭痛が悪化し、横になると軽くなることが多いです。
Q2. どんなセルフケアが有効ですか?
A2. 水分・塩分摂取、バランスの良い食事、適度な運動、カフェインの摂取などが有効です。
Q3. 受診のタイミングは?
A3. 頭痛やめまいが頻繁に起こる、日常生活に支障がある場合は早めに受診しましょう。
まとめ
・低血圧による頭痛は脳への血流や脳脊髄液の減少が主な原因
・水分・塩分摂取や生活習慣の改善で症状が和らぐことが多い
・症状が強い場合や不安がある場合は、早めに専門医を受診しましょう
参考文献・監修医師情報
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この記事は横浜脳神経内科医師が書いています。
資格
- 日本神経学会神経内科専門医・指導医
- 日本頭痛学会専門医・指導医
- 日本脳卒中学会専門医
- 日本内科学会認定内科医
- 身体障害者福祉法指定医
(肢体不自由、平衡機能障害、音声機能・言語機能障害、そしゃく機能障害、膀胱直腸機能障害)
略歴
- 1988年3月 千葉大学医学部卒業
- 1989年10月 松戸市立病院 救急部
- 1994年10月 七沢リハビリテーション病院
- 2002年4月 沼津市立病院 神経内科
- 2002年11月 長池脳神経内科開設
- 2012年11月 横浜脳神経内科開設