咳で頭痛が起きる原因は?考えられる病気・受診の目安と対策を解説
咳をしたときに頭が痛くなることはありませんか? この記事では、咳と頭痛が同時に起こる主な原因や病気、受診の目安、治療・対策についてわかりやすく解説します。
咳で頭痛が起きるのはなぜ?【結論と要点まとめ】
- 咳で頭痛が起きる主な原因は「一次性咳嗽性頭痛」や、風邪・副鼻腔炎などの病気です。
- まれに、重大な病気が隠れていることもあります。
- 頭痛が激しい、長引く、他の症状がある場合は早めに受診を。
咳で頭痛を起こす主な病気と特徴
一次性咳嗽性頭痛とは?
- 咳やくしゃみ、いきみなどで突然起こる頭痛
- 多くは数秒~数分で治まる
- 40歳以上の方に多い
- 他の病気が原因でない場合に診断される
二次性咳嗽性頭痛とは?
- 脳腫瘍やキアリ奇形など、基礎疾患が原因で起こる頭痛
- 痛みが長引く、随伴症状がある場合は注意
その他のよくある原因
- 風邪やインフルエンザ、新型コロナ
- 副鼻腔炎(蓄膿症)
- 喘息やアレルギー性鼻炎
どんな時に受診すべき?セルフチェックリスト
以下の症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
- 頭痛が激しい、または突然起こった
- 頭痛が長引く(数日以上続く)
- 吐き気、めまい、しびれ、視覚異常などを伴う
- 市販薬で改善しない
- 2週間以上咳が続く
- 子どもや高齢者で症状が強い
受診の目安と診療科
- 咳や頭痛が中心:内科・呼吸器内科
- 鼻づまりや副鼻腔炎が疑われる:耳鼻咽喉科
- 突発的・激しい頭痛、神経症状がある:脳神経内科
診断と検査の流れ
- 症状の聞き取り(問診)
- 必要に応じてMRIやCTなどの画像検査
- 基礎疾患が疑われる場合は、専門的な検査を行う
治療・対策
主な治療法
- 一次性咳嗽性頭痛:インドメタシンなどの薬物治療
- 原因となる病気(副鼻腔炎、喘息など)がある場合は、その治療
日常生活でできる予防・対策
- 咳を悪化させない(喉のケア、水分補給)
- 便秘を避ける(いきみの予防)
- 規則正しい生活とストレス対策
よくある質問(FAQ)
市販薬は効く?
- 一時的な痛みには効果がある場合もありますが、症状が続く場合は医療機関を受診しましょう。
子どもの場合は?
- 子どもの咳と頭痛は重大な病気が隠れていることもあるため、早めに受診を。
咳が止まらないときは?
- 2週間以上続く場合や、他の症状を伴う場合は呼吸器内科などを受診しましょう。
まとめ・参考情報
- 咳と頭痛が同時に起きる場合、重大な病気が隠れていることもあります。
- 気になる症状があれば、早めの受診をおすすめします。
参考文献
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この記事は横浜脳神経内科医師が書いています。
資格
- 日本神経学会神経内科専門医・指導医
- 日本頭痛学会専門医・指導医
- 日本脳卒中学会専門医
- 日本内科学会認定内科医
- 身体障害者福祉法指定医
(肢体不自由、平衡機能障害、音声機能・言語機能障害、そしゃく機能障害、膀胱直腸機能障害)
略歴
- 1988年3月 千葉大学医学部卒業
- 1989年10月 松戸市立病院 救急部
- 1994年10月 七沢リハビリテーション病院
- 2002年4月 沼津市立病院 神経内科
- 2002年11月 長池脳神経内科開設
- 2012年11月 横浜脳神経内科開設