閃輝暗点で頭痛がない

閃輝暗点で頭痛がない場合があります。閃輝暗点は片頭痛の前兆である事がほとんどです。しかし、他の脳の病気で起きる場合もあります。

閃輝暗点で頭痛がない

閃輝暗点で頭痛がない症例1

50代の女性の症例です。
元々視野が欠ける閃輝暗点を伴う片頭痛がありました。
ある日、視野が欠けて見えるようになりました。しかし、かつてのように頭痛は出現しませんでした。

頭痛がなかったため心配になり、翌日横浜脳神経内科を受診しました。

念のためMRI検査を行いました。

閃輝暗点で頭痛がない

左の後頭葉に脳出血を起こしており、救急車で入院していただきました。後頭葉は視覚に関係する場所です。つまり、出血により後頭葉が障害されて生じた視野狭窄と思われました。

 

閃輝暗点で頭痛がない症例2

40代の女性で、元々閃輝暗点を伴う片頭痛がありました。
PCの画面を見ていたところ、視野がチカチカして見えました。しばらく様子を見ていましたが、これまでのように頭痛がなく、脳梗塞など何か脳の病気ではないかと心配になり、横浜脳神経内科を受診しました。

頭部MRI検査では異常はなく、国際頭痛分類第3版に記載のある「典型的前兆のみで頭痛を伴わないもの」と診断しました。

 

アドバイス

閃輝暗点で頭痛がない場合、脳腫瘍や脳血管障害など、何らかの脳の疾患を考える必要があります。したがって、画像検査のできる医療機関を受診してください。

参考

  1. 閃輝暗点 – 徳島県医師会Webサイト
  2. 国際頭痛分類第3版・片頭痛 – 日本頭痛学会

(文責:横浜脳神経内科 理事長 丹羽 直樹

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