頭痛のない閃輝暗点は放置していい?原因や注意点・受診の目安を解説

結論・要点まとめ
- 頭痛のない閃輝暗点は、片頭痛の一種の場合が多いですが、まれに脳の重篤な病気が隠れていることもあります。
- 初めて症状が出た場合や、繰り返す場合は早めに医療機関で検査を受けることが大切です。
閃輝暗点とは?
閃輝暗点(せんきあんてん)は、視界にキラキラ・ギザギザした光や模様が現れる現象です。多くは10〜20分ほどで自然に消えますが、目を閉じても見えるのが特徴です。片頭痛の前兆として現れることが多いですが、頭痛を伴わない場合もあります。
頭痛がない閃輝暗点の主な原因
- ・片頭痛の前兆として現れる場合
- ・脳出血・脳梗塞・脳腫瘍・てんかんなど他の疾患
- ・脳の後頭葉(視覚野)への刺激や障害
注意が必要なサイン・受診の目安
- ・症状が長引く、頻繁に繰り返す
- ・視野障害が強い、暗点がはっきりしている
- ・高齢者や初めての発症
- ・手足のしびれ・麻痺など他の神経症状を伴う場合
受診する診療科:
- ・脳神経内科
- ・頭痛外来
実際の症例紹介
症例:重篤な疾患が隠れていたケース
50代女性。頭痛を伴わない閃輝暗点が出現し、MRI検査で脳出血が判明。
対処法と予防のポイント
- ・症状が出たら無理をせず、安静にする
- ・運転や危険な作業は中止する
- ・部屋を暗くして休む
- ・規則正しい生活、充分な睡眠、ストレス管理を心がける
よくある質問(FAQ)
Q1. 頭痛がない閃輝暗点は放置しても大丈夫ですか?
A1. まれに重篤な病気が隠れていることがあるため、初めての場合や症状が頻繁な場合は必ず医療機関を受診してください。
Q2. 何科を受診すればよいですか?
A2. 脳神経内科・頭痛外来を受診しましょう。
Q3. どんな検査をしますか?
A3. MRIやCTなどの画像検査で脳の異常がないか確認します。
Q4. 再発予防には何が有効ですか?
A4. 規則正しい生活、十分な睡眠、ストレスの軽減が有効です。
参考情報・信頼できるリンク集
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この記事は横浜脳神経内科医師が書いています。
資格
- 日本神経学会神経内科専門医・指導医
- 日本頭痛学会専門医・指導医
- 日本脳卒中学会専門医
- 日本内科学会認定内科医
- 身体障害者福祉法指定医
(肢体不自由、平衡機能障害、音声機能・言語機能障害、そしゃく機能障害、膀胱直腸機能障害)
略歴
- 1988年3月 千葉大学医学部卒業
- 1989年10月 松戸市立病院 救急部
- 1994年10月 七沢リハビリテーション病院
- 2002年4月 沼津市立病院 神経内科
- 2002年11月 長池脳神経内科開設
- 2012年11月 横浜脳神経内科開設