手のふるえの原因について説明します。
手のふるえの概要
医学的には振戦(しんせん)と呼ばれ、無意識の内に筋肉が収縮と弛緩を繰り返す状態です。特定の病気や状態に関連している事が多く、様々な原因が考えられます。
主な原因
本態性振戦
最も一般的な振戦の一つです。特に、動作中に手のふるえが出やすい特徴があります。高齢者に多く見られますが、若年層でも発症する事があります。
パーキンソン病
神経変性疾患で、手のふるえを生じる事があります。特に、安静時にふるえが見られる事が多いです。
詳しくは、パーキンソン病のページをご参照ください。
甲状腺機能亢進症
バセドウ病など甲状腺の異常が原因で、手のふるえを生じます。さらに、動悸や発汗などの症状が現れる事があります。
ストレスや不安
精神的なストレスや不安が原因で、自律神経が過剰に反応し、手のふるえが起きる事があります。
薬剤の副作用
一部の薬剤、精神安定剤や喘息の薬などが手のふるえを起こす事があります。
診断と治療
手のふるえの診断は、専門医による詳細な問診と神経学的検査を通じて行われます。また、必要に応じて血液検査やMRI検査が実施されます。治療方法は、原因に応じて異なりますが、薬物療法や生活習慣の改善が一般的です。
手のふるえについて、さらに詳しい説明をご参照ください。
生活への影響
手のふるえは、食事や書字などの動作に支障をきたす事があります。特に本態性振戦の場合、動作中にふるえが強くなるため、生活の質に影響を与える事になります。
アドバイス
手のふるえの原因には、様々な疾患が隠れている場合があります。そこで、ふるえ以外の症状がないかを確認し、専門医の診断を得てください。
横浜脳神経内科では、日本神経学会専門医・指導医が診療を行っています。心配な方は気軽にご相談ください。
参考
(文責:理事長 丹羽 直樹)